そもそも幸せとは何でしょうか。
世界幸福度ランキングでは、日本の順位はおよそ50位前後です。2023年 G7議長国を務めた日本ですが、この順位はG7の中で最下位です。
個人的にはもう少し高くても良いかと思いますが、なぜ幸福感が低いのか。
本当はもっと幸せを感じることができると思うのです。
何か気づいていないこと、見落としていることはないでしょうか。
その点について書きたいと思いますので、ご興味ありましたらどうぞご覧ください。
世界幸福度ランキングの低い日本
まずは参考までに、世界幸福度ランキング(2020年~2023年)日本の順位をご案内します。
2023年-47位
2022年-54位
2021年-56位
2020年-62位
G7各国(2023年現在)との比較は以下の通り
13位-カナダ
15位-アメリカ
16位-ドイツ
19位-イギリス
21位-フランス
33位-イタリア
47位-日本
こんな日本ではありますが、海外に行くと日本の良さ、便利さを改めて感じさせられます。
日本全体としての清潔性(特にトイレ)
そのトイレはどこでも見つかり且つ無料
交通網の充実
自動販売機でのお札使用可
チップ不要のサービス
美味しい食材の多さ etc.
治安は以前に比べると悪化しつつあるかもしれませんが、それでもまだまだ安全。
これだけでも良い国だと思いますが、世界幸福度ランキングにおける評価指標は、客観的評価項目の他に主観的評価項目があり、以下のような指摘もあるそうです。
「幸福のとらえ方は主観的で、社会や文化によって多様なため、数値化や順位付けには一定の限界もある。日本では中間的な(中央値の「5」に近い)回答が好まれがちで、幸福度が高くなりにくいといった指摘もある」
引用元
朝日新聞デジタル【世界幸福度ランキング】日本の幸福度、2023年は47位に上昇 トップは6年連続の… 2023.03.22
https://www.asahi.com/sdgs/article/14866028#h2slfiaj47z1xukvz9spv4l6kkkzak
日本には謙(へりくだ)る文化がありますので、謙遜の気持ちが影響しているのかもしれません。
謙遜することが根付いているので、自然と自己を厳しく評価してしまっているのではないでしょうか。
消去法で考える幸せ
では、どうしたら幸福と思えるのでしょうか。
最低限、何があれば幸せと思えるのでしょう。
消去法で削ぎ落していった場合の幸せを考えてみます。
「命」
この世にあるためには命がなくてはなりません。災害で最も大事なことも、命が助かること。災害に遭った人から聞くコメントは「命が助かって良かった」です。
命あっての幸せなのです。
「健康」
健康だからこそ活動できます。
歩く、走る、運動する、外出する、遊ぶ、働く―には健康であることが大前提です。
全ての活動の源は、健康です。
「食事」
健康のためには、食事が必要です。
食事ができないことは、悲しいことです。
病気で入院すると楽しみは、食事の時間ではないでしょうか。
食事が出来る喜び、美味しいものを食べる喜び、食事は楽しいものです。
「働く」
生計を立てるために、働きます。
収入(収穫)を得る喜びと安堵、働けることのありがたさ。
働いて収入(収穫)を得るからこそ、生活していけるのです。
「命」「健康」「食事」「働く」があれば、生きていけます。この生きていけることこそ、最低限の幸せだと思えないでしょうか。
幸せというのは、豪華な出来事を経験することより、何気ない日常が続くことだと思うのです。
「足る」を知る
ある人は、自分のことを不幸だと言います。
にもかかわらず十分な収入の仕事を持ち、自由に動き回れる健康な肉体を持ち、不自由のない生活を送っていたりします。悩みは色々あるでしょうが、物理的には十二分に満たされているのです。
しかし世界には、それすら満たされていない人達がいるのです。
まずは「足る」を知るべきではないでしょうか。満たされていないのは、その心です。
紛争、飢餓、貧困、虐待等、この瞬間でさえも生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされている人達が世界に大勢います。
その人達と比べたら、どれだけ恵まれていることでしょう。
上を見ればキリがない、心が苦しいのは分かります。けれども、物理的には恵まれていることに気づくべきです。
そこに気づけない限り、決して幸せと思えるようにはならないでしょう。
人間の悩みは尽きません。
しかし、悩みや辛い経験があっても、自分自身を幸せだと思える人もいます。
辛い経験を通して闇を知ればこそ、小さな幸せの存在に気づけるのでしょう。
生きることさえままならない世界の現実。
最低限であっても満たされているのなら、それだけでありがたいというものです。
それが出来て初めて、次に繋がる目標が見えてくるのではないでしょうか。
不自由になって初めてありがたさを理解する
「病気になると健康のありがたみが良く分かる」と言われます。
当然と思われがちな健康ですが、実はそうではありません。
原因不明であちこちの病院を回ったり、その度に苦痛な検査を受けたり、治っても後遺症が残ったり、ずっと通院、薬を服用しなければならなくなることもあるのです。
単に指を切るような軽い怪我でも、その指がいかに滑らかに重要な役割を果たしてくれていたかが分かります。不自由になって初めて、そのありがたさを知るのです。
小さな体験でさえも無駄にせず、気づきのきっかけとして、大事に至らないようにしていきたいものです。
スルーせずに思いを巡らせることが大切です。
怪我や病気の程度によっては、厳しい現実を突きつけられる人もいます。
「困難はその個人が乗り越えられるレベルでしか来ない」と言われますが、実体験しないで気づけるのなら実体験しない方が良いはずです。
とにかく、生きていれば悩みは尽きません。
悩みを噛み締めるより、小さくても幸せを噛み締める方が良いのではないでしょうか。
幸せは特別に限られたものではない
「消去法で考える幸せ」の章では、命/健康/食事/働くが揃っていることが最低限の幸せだと申しました。
さて、あなたにとって最低限の幸せとは何でしょうか?
幸せとは特別に限られたものではなく、すぐそこ、手を伸ばせば掴める身近なところにあると思うのです。
ペットと散歩
洗濯物を干す、その洗濯物が風に揺れるのを眺める
家の近くで外食
部屋で映画鑑賞
植物の世話(水や肥料をあげる)
花を愛でる
太陽の日差しを浴びる
風、月、星空を眺める
いつもと変わらない風景を、いつもと変わらずに見る/触れる/感じる。
そういった取るに足らない日常の行為が出来ることこそ、幸せそのものではないでしょうか。
まずは身の回りの沢山の幸せに気づいてみませんか?
ところで、日本の品質はクレイジーと言って良いほど基準が厳しいそうです。
つまり高品質です。
だからこそ日本製品は、世界から信頼されている。
そんな日本です。
もっと日本を、私たちを高く評価してはどうでしょうか。