「真面目」であることは良いことですが、実は真面目な人にとっては、引け目を感じたり、素直に喜べなかったりする言葉ではないでしょうか。
「堅苦しい」「融通が利かない」といった印象が先行して、「自分はつまらない人間」と言われているような気がするからです。
けれども、これ本当に正しいことでしょうか?
実のところ、これには世間で勝手に作られたイメージも関係していると思うのです。
その謎解きをしつつ、真面目であることに引け目を感じず、ポジティブになれるよう、この記事を書きました。
真面目なあなた様にとって、参考になる個所がありましたら幸いです。
何事もイメージは作り上げられる
冒頭にも述べた通り、真面目と言うと「堅苦しい」「融通が利かない」などの印象が先行します。けれども実際問題として、あなたはご自身のことを堅苦しい人間だと思いますか?
融通が利かない方ですか?
恐らく「ノー」と言われる方は多いのではないでしょうか。
勿論、初めて会う人や出かける場所では、失礼のないように畏まることは多いかもしれません。けれどもそれはマナーであり、回数が重なれば次第に打ち解けていくものです。
そもそも真面目な人に限らず、万人にとって最低限のマナーは必要です。
これが出来なければ、逆に失礼な人と思われてしまいかねません。
またスポーツ選手などは、試合直前にゲン担ぎをしたりしますが、見方を変えれば一辺倒な行動です。けれども、これを堅苦しい、融通が利かないとは言わないでしょう。
ある意味誰もが堅苦しい、融通の利かない一面を持っているのではないでしょうか。
ですから真面目な人だから堅苦しい、融通が利かないわけではありません。
仮に当てはまっていたとしても、世間はそれほど深刻には捉えていないでしょう。
何事もイメージは作り上げられるものです。
それだけで、あなたという人間の全てが判断されるわけではない、と思うべきです。
もしそれで判断されたのなら、その相手とは縁がないと考えてはいかがでしょうか。
真面目の長所
それでは真面目な方には、どのような特長があるのでしょうか。
良い点を見て、まずは自信回復に繋げましょう。
- 計画的に物事を進める
- 責任感がある
- 約束を守る
- 手を抜かない
- 誠意ある/誠実な対応
- 間違いのないよう入念に確認する
素晴らしいと思いませんか?
人と関わる上では大事なことです。
仕事では強みになるでしょうし、周囲からも信頼されることでしょう。
大丈夫、自信を持ちましょう。
引け目を感じるのはCMやコントの影響
それなのに、自信を持てず引け目を感じるのはなぜでしょうか?
それはCMやコントの影響なのです。
CMやコントは、注意を引くためにインパクトのあることをするものです。
特徴的なイメージを敢えて強調したり、面白おかしく表現したりします。
そういう点で格好な人物は、真面目な人です。
軽く受け止めずに真に受ける傾向が強いので、深刻に考えてしまうのです。
たとえ冗談だったとしても、それに気づくことができないので、結果的に周囲から笑われてしまいます。そして一人反省し、傷つき「真面目であることは良くない」と思い込んでしまうのです。
あるCMで、「まじめ~」と軽い口調で言われた人物が「なんかムカつく」と言い返すくだりがありました。
元々このCMは色々なシリーズがあり、基本的に笑いを誘う内容でしたが、別に「真面目」ではなく「賢さ」「迅速さ」など他の要素でも良かったと思うのです。
しかし「真面目」を使用したということは、より多くの人がピンとくる、簡単に笑って貰える題材と判断したからではないでしょうか。
またコントなどで真面目な人を表現する際は、大概厚底の眼鏡をかけ、男性ならばパンツの丈が短く、バックはたすき掛け、といった風貌で登場することが多いです。
笑いを取るために、敢えて面白おかしく装った真面目のイメージではないかと思います。
ところがそれが大受けしたために、多くの人の中に真面目に対するイメージとして刷り込まれ、定番化されていったのではないでしょうか。
しかし現実として、真面目な人が皆そのような格好をしているかと言えば、答えは「ノー」です。
とは言え「真面目」を表現するには、今では最も平易な方法になっており、いつの間にか「真面目」の代名詞のようになってしまっているわけです。
けれども、真面目をバカにしているわけではないでしょう。
寧ろいじられキャラとして愛される「真面目」、といった視点から見るのもオモシロイではないでしょうか。ですから、短所として捉える必要はないと思うのです。
それでは、真面目な人にとっての短所とは何でしょう?
真面目の短所
以下に、真面目な人の短所と思える項目を挙げてみました。
欠点は誰にでもあるものですから、落ち込む必要はありません。
そうかなぁと流す程度で宜しいかと思います。
- 深刻に捉える
- 必要以上に考える、悩む
- 時間をかけ過ぎる
- 一からやり直そうとする
- 融通が利かなくなる時がある
- 欠点を強く意識する
- 失敗したくない
真面目な人は、何事も深刻に受け止めて、失敗のないよう考えに考えを巡らせます。
時間をかけ過ぎて、自分自身も疲労困憊してしまうので、そういった部分を改善したいと常日頃思っているのではないでしょうか。
そもそも「深刻に捉える」と言うのは、「度が過ぎる」ということだと思います。
つまり、「真面目」と言うより「生真面目」になってしまうと考えられないでしょうか?
失敗しないように十二分の時間を費やし、考えた結果また一からやり直そうとする。
それが融通の利かなさであり、計画通りに進まないと、欠点として強く意識してしまう。
しかも頑なに推し進めようと躍起になるので、より視野が狭くなり、深みへと嵌ってしまうのです。
これこそが、問題ではないでしょうか。
本当の問題
行き過ぎて「真面目」から「生真面目」に変貌してしまうこと。
これが全ての始まりではないでしょうか。
ですから「真面目」のままでいられるよう、行き過ぎないように意識することです。
物事が停滞して生真面目に変身しそうになったら、一旦スイッチを切ること。
リフレッシュしてこそ、新たなインスピレーションも湧くというものです。
焦れば焦るほどイライラが募りますから、暴走に拍車がかかります。
そうなれば確実に「生真面目」が出現してきますから、「真面目」に戻れるのは容易なことではなくなります。
暴走してエネルギーを使い果たした後、やっと本来の真面目なあなたに戻れるのではないでしょうか。
そして疲れ切ったあなたは、気を落とすのです。
けれども落ち込むことはありません、それが人間というものです。
分かっていても、人間は忘れます。
同じ失敗を繰り返す質ですから、挑戦し続ければ良いのです。
まずはこれまでの頑張りを称え、心身が落ち着くまで、好きなことをして自分を労わりましょう。そして、こう考えることから始めてはいかがでしょうか?
「長所は真面目、短所は生真面目になること」と。
生真面目にならないためのヒント
「長所→真面目、短所→生真面目」
と区別すれば、「真面目」自体にネガティブなイメージを持たなくなるのではないでしょうか。
そして生真面目にならないよう、工夫していくのみです。
以下に、そのヒントを記載しました。
*力を抜く
完璧を目指さすのは止める。100%完璧でなくて大丈夫
70%できればOK
80%できたら十分
90%できたら素晴らしい!
*他にも意識を向ける
頑張ることは良いが、「生真面目」に変身しないよう一歩距離を置く
余裕を持つことを忘れない
予定は変更可能、柔軟な対応
これは今やる必要のあることか、一度考える
*気分転換
リラックスが一番
滞ったら休憩、「生真面目」を登場させない
急がば回れ
インスピレーションは、正にその場を離れた所で生まれる
深呼吸で自律神経を整え、副交感神経を優位に
*思い通りにいかない事は多い
いつも上手くいくとは限らない
上手く行かなくて当たり前、行ったらラッキー
*自分にムチを打たない
そもそも「真面目」なのだから「頑張れ」は不要
ありのままでちょうど良い
躍起にならず楽しむことを優先
さあ、真面目であることは良いことです!
今度こそ、真面目な自分に自信を持ちましょう。