「失敗してはいけない」「失敗したくない」
そんな不安に囚われていないでしょうか。
だからこそその罠に陥り、いつの間にか本来の力を出せなくなってしまうのです。
特にプレッシャーのかかる状況ではそうなりやすく、結果を気にするあまりに自由な発想が出来なくなってしまいます。
息の詰まる思いですが、そんな時は実際に身体も酸欠ぎみになっていたりします。
そして大きく息を一呼吸、「なんだか、小さくまとまっていない?」と思うのです。
「そうならないためには、どうすれば良いのか?」考えてみました。
参考になれば幸いです。
「芸術は爆発だ」に学ぶ
芸術家の岡本太郎氏は「芸術は爆発だ」という有名な言葉を残しています。
昔どこかのテレビ番組で、ご本人がキャンバスに描かれた絵と額縁(だったか)を指差しながら語っておられました。
「この枠から飛び出る…」云々。
「小さくまとまっていない?」は、実はこの「芸術は爆発だ」と同じ線上にあると思うのです。私たちは日々、様々なしがらみや制約に縛られて、自由な感覚を徐々に失っていきます。
そして個人本来の輝きが閉じ込められ、色褪せていくのです。
そうならないためには、しがらみや制約の鎖を断ち切って、その個人本来の輝きを取り戻すことが大切です。
それこそがあるべき姿であり、唯一無二の「個」となりましょう。
その個の輝きが、目には見えずとも、エネルギーのようなものとして外に放たれるべきなのです。
エネルギーは枠に縛られない
岡本太郎氏の語る「この枠から飛び出る…」というのも、それを示していたと思います。
実際に絵は、枠(キャンバス)の中に収まって描かれています。しかしそれ自体は枠に縛られるものではなく、個として輝き、エネルギーを発しているのです。
ちょうど宇宙がビッグバンの大爆発で始まったように、この世に存在するあらゆるモノは、みな同じように個々のエネルギーを、大爆発とまでは言わないにしても、放出させているのではないでしょうか。
ですから、小さな枠に収まるはずがないのです。あなたからも放射状に、エネルギーが外へ向かって放たれているはずです。
こういった目には見えない内面のエネルギーをも表現することが、岡本太郎氏の唱える芸術なのではないかと考えています。
人間にとっての爆発とは
それでは人間にとっての爆発、つまり内面の輝き、エネルギーとはどういうことでしょうか。
個人の核となる、あるべき本来の姿を現すことだと思います。
ありのまま、何にも縛られない、伸びやかな、生き生きとした、純粋な、打算のない、楽しく、心地よく、輝いている姿でありましょう。
野球で「置きに行く」という表現がありますが、これをしないことにあります。
「置きに行く」とは、カウントが悪くなるのを避けるため、まるでボールを置きに行くかのように、投手が無難にストライクを投げようとすることからきています。
つまり、恐れずに実行することです。
口で言うのは簡単ですが、その時できる最適をすると捉えれば良いでしょう。
最適をすれば必ず成功するとは限らないですが、やるだけやったのですから後悔することはないはずです。
人生には試練がついて回りますから、様々なパターンがあると思うのです。
その時はなぜこんな目に遭うのか、こんな事をする必要があるのかと、承服できない事があることと思います。しかしいつか、「あの時の経験が生きた」「この為にあったのか」と気づく時が来るかもしれず、ほんの小さな点の光だけでも消さずに心の中に灯しておきましょう。
失敗は未来の出番を待っている
過去の失敗がまだ今に生きていないと、実は私も思うことがあります。
しかしそれは、単に自分が気づいていないだけかもしれないし、逆に今か今かと向こうから出番を待っているのかもしれません。
その出番を提供するのが自分自身であるならば、まだその時期に達していないのかもしれません。
何のために苦労したのか、遠回りしたのか。
意味があるからこそ経験したのであれば、そう考えられないでしょうか。
渦中にあると辛さばかりが募ります。
そんな時は「明日は今日よりマシになる」と、気休めでも口ずさんでみませんか。
ほんの少しだけ、気持ちが和らぐかもしれません。
涙を流して喜んでいる姿の人を見ると、「とても辛い思いをしてきたのだな」と思ったりします。
表向きはそう見えなくても、本当はみな何かしらの苦痛を抱えているのではないでしょうか。
1日ずつの明日が未来に繋がります。
いつの日か失敗が成功に変わったと言えるよう、些細なことでも良いですから、今日できる最適をしませんか。
最適な自分を探す
好きな自分とは、どのような自分でしょうか。
心地よい自分とは、どのような状態にある自分でしょうか。
常にその自分でいられるよう、意識していきましょう。
辛ければ、辛い中での最適はどのような自分でしょうか。心身に不調をきたすようであれば、最適ではありません。
最適になるように変更していきましょう。
この積み重ねが、あるべき自分に繋がる道だと思うのです。
自由な心が保たれ、伸び伸びと活動できる自分を目指しましょう。
それが小さな枠に囚われない、あなた本来の個性や感性を発揮できる世界が広がるというものです。
あなたにとっての最適な行動が、目に見えずともビッグバンのように弾け、いつか大きな輝きを放つでしょう。そのような時間を過ごせるなら、正に生きる醍醐味です。
小さくまとまるな、自分を爆発させよう!